前回はエアロプレスで作るアイスコーヒーのレシピをご紹介しましたが、今回は王道のハンドドリップでの淹れ方をご紹介します。英語ではポアオーバー(pour over:注ぎ入れる)とも呼ばれています。憶えておくと海外旅行で注文するときに少しカッコつけられるかもしれません。
今回のレシピは、PARKING COFFEE × CACAO WORKSで実際に採用されているものです。さまざまなコーヒーに対してフレーバーをしっかりと抽出できる万能レシピなので、ご自宅でハンドドリップにトライする方はぜひ覚えてください。なお、抽出器具にはハリオのV60を使用しています。大きいひとつ穴からストンストンとお湯が抜けるので、雑味の少ないコーヒーを抽出することができます。これも定番のアイテムですね。
◇ あらかじめ用意するもの
コーヒー豆:19g
お湯:250ml(温度は90℃)
◇ 手順
1. V60にペーパーフィルターをセットし、お湯で軽く濡らしつつサーバーを温める。
2. 中挽きで挽いた19gのコーヒー豆をペーパーフィルターの中央に投入し、軽く揺すって平らにならす。
3. 蒸らし。お湯35gを注ぎ30秒蒸らす。お湯を注ぐとコーヒー粉が膨らんでいきますが、これが膨らみきったところが目安。
4. 一投目。50mlのお湯を中央に注ぎます。500円玉くらいの幅で。
5. 二投目。一投目から4秒後にさらに50mlのお湯を注ぎます。
6. 三投目。同じく4秒後に。いち、に、さん、よん、とゆっくり数えながら。
8. 泡が沈みきらないうちに、サーバーからドリッパーを外します。この泡の部分には雑味が含まれているからです。
いかがでしょうか。あっという間にコーヒーが入りましたね。ポイントはお湯の温度の管理です。ゆっくり淹れているとお湯の温度は下がっていきますが、リズムよく注湯していくことで湯温の低下を避けられます。また、お湯の量を把握するためにはドリップスケールが役に立ちます。注いだお湯の量がリアルタイムにチェックできるので正確に給湯できます。デジタル表示ばかりに注目して、お湯をドリッパーの縁に注がないよう気をつけてください。
細かい数字が並びますが、このようにして厳密に手順に従うことでいつでも同じ味のコーヒーを飲むことができますし、新しい豆を手に入れたときには以前の豆との味の違いがはっきりするのです。ぜひ、ご自宅でも美味しいコーヒーを楽しんでください。
Photo & Text : Tsuzumi Aoyama