10月25日から10月27日にかけて3日間、静岡県富士宮市の「国立中央青少年の家」で開催された「第二回 狩猟サミット」にMARKAWAREデザイナー石川俊介とライター青山の二名で参加してきました。
MARKAWAREが2014年秋冬シーズンのテーマに掲げていた「WHOLE LARDER LOVE」とは、オーストラリア在住のローハン・アンダーソンによる書籍「WHOLE LARDER LOVE」とblogにインスパイアを受けたキーワード。そこでローハン・アンダーソンが提唱するライフスタイルは、育て、集め、狩り、料理する、というキーワードを軸にした自給自足生活です。デザイナー石川も「古くて新しいライフスタイル」と興味を持っています。
(スクリーンショット:http://wholelarderlove.com より)
また現在の日本では、環境破壊により猪や鹿をはじめとする動物たちが本来のすみかである山での居場所を失い、人間たちとの物理的な距離が縮まっています。猪と遭遇した人間が怪我をするという事故が報道されることはもう珍しくありませんし、農家での作物を食い荒らされているという被害も見過ごせません。なんと、日本全国での農作物の被害総額は年間230億円(平成24年度、農林水産省調べ)にも及ぶのです。これらの被害を防ぐためにも狩猟は社会的な機能として必要とされていますが、猟師の高齢化が進むにつれて狩猟者数は年々激減。このあたり、デザイナー石川がBlogでわかりやすくまとめているので、ぜひこちらのブログページをご一読ください。
獣は増える、猟師は減る、という状況のなか、狩猟への興味を持つ若者も増えています。岡本健太郎さんの漫画「山賊ダイヤリー」や千松信也さんの書籍「ぼくは猟師になった」などは、ともに若い男性が著して話題となり、狩猟への関心を高めるきっかけとなりました。
前置きが長くなってしまいましたが、こうした狩猟への必要性と関心の高まりのなか開催された「第2回 狩猟サミット」は、参加者、講師、スタッフあわせて約220名が参加。応募締め切りを前にして定員に達したため受付が締め切られるという大盛況です。なお、参加者の平均年令はなんと34.8歳。前述の通り、若年層の間での狩猟への興味関心の高さを感じさせます。
これから3日間、講演や数々のセミナーが行われるかたわらで、短い間ではありますが生活を共有するなかで参加者同士も多くの交流を持つことができました。次回の更新では、それらの具体的な内容をリポートします。
※次回更新は12月9日火曜日を予定しています。
Photo & Text : Tsuzumi Aoyama