2014.09.22
デミオディーゼル試乗
車の話。
ロードスターのデザイン発表が話題の中心となっているマツダですが、新型車の発売が間近に迫ってます。デミオ。マツダのスカイアクティブテクノロジーで作った車の中で最小のコンパクトカーです。1.5リットルと小型のクリーンディーゼルを積んだ車種があり、先日雑誌UOMOの取材で、編集長の西川さんと一緒にこの車に試乗させてもらいました。そのときの詳しい話は9月24日発売のUOMOをご覧ください。
今回は、そのとき考えたディーゼルエンジンについて。
試乗の前にマツダの開発者に方から受けたレクチャーでかなり気る話がありました。僕は勝手にガソリン、灯油や軽油などの各燃料は、原油の加工方法の違いでどれでも自由に作れるものだと思っていたのですが、これが間違えていたとのこと。原油に熱を加えて精製する時に、揮発する温度の違いでLPG、ガソリン、ナフサ、灯油…と採れるていくのことでした。つまりある量の原油があれば必ずガソリンや軽油などが一定量づつ採れるとのこと。ところで、日本ではディーゼルの規制が厳しくなって、軽油の消費量は減っています。一方ガソリンの消費量は多い。と、どうなるかというと、「余った軽油は輸出している」。アジア諸国やオーストラリアなど軽油の消費量が多い国に送っているらしいです。知りませんでした。
何年か前に都知事がペットボトルを振り回して黒い粉をばらまいてから、ディーゼルエンジンに厳しい規制がかけられてしまい、日本で買えるディーゼル車はほとんど無くなってしまいました。ただ、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンとは異なる利点があり、低回転での粘り強さ、燃費の良さ、エンジンのもちの良さなどはガソリンエンジンを大きく上回っています。また、ディーゼルはバイオエタノールなどの石油以外の燃料の使用も可能で、排ガスがクリーンになればエコの観点からも優れたエンジンです。
日本(最近はヨーロッパも)の自動車メーカー各社はハイブリッドに力を入れていますが、バッテリーの製造や耐用年数、大幅な車重増などの問題で、決してエコとは言えない面も多い車だと感じています。ディーゼルは都知事によるネガティブイメージ、ハイブリッドはエコっぽいというポジティブイメージの浸透が成功した。ただ、それだけのことだけに感じてしまいます。それぞれよいところもあれば悪いところもある。
今回の技術者の方の話を聞いて、俄然ディーゼル派になりました。余っている燃料なら罪悪感少なく使える。特に長距離を走ることが多いので、ディーゼルが有利です。また、モーターでは無く、内燃気機関による走りを楽しめる。最近はそんなにエンジンを高回転までまわす走り方をしないので、ディーゼルのトルクはありがたいです。
普段乗りはディーゼルエンジンがいいなと気持ちが固まってきました。今回乗ったマツダのデミオやCX−5など。そして、ランドローバーは新型のディスカバリースポーツでディーゼル搭載車を国内発売するということですし、ドイツ勢も日本でもディーゼルの車種をいろいろ出してきている。それ以外に中古市場にあるNOx対応をしたディーゼル車も魅力的です。
楽しかった試乗会とデミオの詳しいことについては是非9月24日発売のUOMOをご覧ください。
Text & Photo : Shunsuke Ishikawa