2014.08.01
2015SS準備
そろそろ海外組の国内展示会が始まった2015年春夏シーズン。MARKAWAREの展示会は9月以降の予定で現在サンプル作製に追われる日々を過ごしています。
写真は昨日届いたテーラードジャケット用の附属類です。洋服になってしまうと見えなくなってしまうものですが、これらをどうするかが洋服のクオリティーを大きく左右します。見た目、着心地、長く着られるか否かなどなど、洋服の骨格となって表地を裏から支えています。
今回は春夏の薄手の素材に合わせた毛芯をはじめ、初めて見る形状の裄綿(アームホールのあたりに入れる袖の膨らみを出す)、パッドなどを別注で作ってもらっています。これまで作ってきたテーラードジャケットとは違う雰囲気を狙ったため、いつもの物とはかなり違います。かなり特殊な形状なので縫える工場さんも限られますが、下打ち合わせの段階では問題なさそうでした。サンプルのあがりが楽しみで仕方有りません。
ところで、毛芯も眺めてしみじみと考えてしまったことがあります。
毛芯の使用もどんどんと減ってしまい、国内で縫うジャケットの枚数の減少と併せて需要が減少してしまい、先日も老舗の毛芯工場が廃業してしまいました。昭和30年代の雰囲気そのままのかっこいい工場だったのですが、残念でしかたない。廃業される前にもう一回行っておきたかったな、と。
国内の繊維産業はどんどんと衰退していっています。ブランド設立当初から、何とか僕らにもできることはないのかと考えてきましたが、超微力ながら何かを形にしていきたいとますます強く思っています。
Text & Photo : Shunsuke Ishikawa