2013.11.05
クーデルカ
PARKING MAGAZINEの取材で、東京国立美術館へ。明日(11月6日)から来年の1月13日まで開催される「ジョセフ・クーデルカ展」の内覧会を見てきました。
Josef Koudelka!!(ヨセフ・クーデルカの読み方の方がしっくり来ます)この世で最も好きな写真家の一人。この人の撮った60年代末から70年代初頭の写真は、何かが憑依したような凄みを感じます。人も動物もその構図ですら何か普通でないものを発しています。
何かその底に流れるものが暗いトーンで、どうしてもそれをのぞき込まなずにはいられないような魅力を一点一点の写真に感じます。異形を冷静な愛情の目で捉えようとして自らが壊れていったようなダイアン・アーバスに対して、普通の被写体ですら全く違う何かに変えてしまう何ものかに取り憑かれてシャッターを押しているような印象です。で、それが終われば本人はいたって普通みたいな感じでしょうか。
今回の見所の一つは圧倒的な量の「ジプシーズ」の写真以外に、
初期の作品が多数展示されていること。最初期のパノラマ写真は現在のランドスケープへの繋がりを、そして雑誌の表紙用に撮影した写真群はその後のジプシーズ、エグザイルのスナップへとの繋がりを感じさせてくれます。
会場にはご本人もいらっしゃり、その大きな手で握手してもらいました。これで少しはクーデルカの写真の神のお裾分けをもらえれば良いのですが….
とにかく、久しぶりに写真を見て鳥肌が立ちまくりました。是非!!
Text & Photo : Shunsuke Ishikawa